ヒット商品誕生秘話

たばねら

全社一丸となって切り拓いた、テープの新たな可能性

ほうれん草やネギ、アスパラガスなどの野菜に巻かれている粘着テープ。粘着面同士が自着してしっかり結束しながら、野菜には貼り付かない特長を備えています。この野菜結束用テープと機器を組み合わせたシステムとして、当社が1978年に発売したのが「たばねらテープ」と「たばねら」(機器)です。

「たばねら」登場以前には、野菜の結束にワラやポリひも、輪ゴムなどを使うのが一般的でした。生産地やスーパーのバックヤードにとって手作業での結束は大きな負担であるとともに、野菜を傷めるリスクもあり、潜在的な不満をいくつも抱えていました。そんな時、取引先の社長から「テープで結束ができないか」との提案が舞い込みます。社内で検討したところ、これまで全く実績の無い分野での製品開発であることから、当初は役員会でも反対されました。しかし競合他社に先を越されまいと、新市場への挑戦が始まったのです。

テープは粘着面同士が自着して結束を保持する、いわゆる“合掌貼り”の開発が進められました。粘着剤は水や土が付着しても結束ができて、野菜に貼り付かず剥がしやすいという絶妙のバランスが求められました。同時に、作業を効率化し確実に結束するための機器の開発にも着手し、使いやすさをどこまでも追求していきました。

開発に3年の月日を費やし、1977年から埼玉県川越地区の農家でテストを開始、翌年ついに野菜結束用テープ「たばねらテープ」と結束機「たばねら」を発売します。農産用という全く新しい市場への挑戦を成功させるべく、営業自ら産地や農家を訪問。機器の説明やデモンストレーションを行い、「たばねら」の価値を広めていきました。昼間は仕事をしている農家のために、夜に説明会を開催することもしばしば。文字通り“足で稼ぐ”地道な営業が少しずつ実を結び、売上を伸ばしていきました。
従来は包装を補完する役割であったテープを、開発・生産・営業が一体となってテープのみで包装の機能を完結する“包装材料”としての用途を開拓した「たばねら」シリーズ。農産物結束用テープのパイオニアとして現在もトップシェアを誇り、野菜のほか果物、加工食品の結束まで幅広く活用されています。

ニチバンの農産用テープ

  • 1978年

    たばねらテープとたばねら発売時のパンフレット

  • 1978年

    発売当初から野菜だけではなく様々な果実や、ハム等の加工品の結束にも使われています

  • 2016年

    ぶどうの新梢、きゅうり等の誘引作業に向けた誘引結束機「とめたつ」発売

ヒット商品誕生秘話一覧に戻る