ガバナンス

コーポレート・ガバナンス

基本的な考え方

コーポレート・ガバナンスを有効に機能させるべく内部統制システムを整備し、経営の健全性および効率性の向上を図っています。取締役会は社外取締役4名を含む8名で構成し、更にその機能を強化するために、経営戦略会、経営執行会議を開催しています。監査役会は内部監査室、会計監査人と連携し、経営状態の監査を実施しています。また、法令・定款・社内規定への適合をより確かにするべく、内部統制委員会、倫理違反相談窓口を設置しています。

コーポレート・ガバナンス体制図

取締役会

当社の取締役会の人員は8名(うち社外取締役は4名)にて構成されており、業務執行に当たり執行役員制度を導入しています。
取締役の職務執行が効率的に行われることを確保するための体制の基礎として、取締役会を月1回開催する他、必要に応じて臨時取締役会を開催しています。また、当社代表取締役を議長とする経営戦略会を月2回開催し、経営の基本戦略、方針及び諸施策を事前に議論し、経営活動の迅速化と効率化を推進しています。更に取締役会の機能をより強化するために、取締役、常務執行役員及び上席執行役員が出席する経営執行会議を月1回開催し、業務執行に関する基本的な事項及び重要事項の確認を行っています。

監査役会・内部監査室

当社は監査役会設置会社を採用しており、監査役会の人員は4名(うち社外監査役は2名)にて構成されています。また社長直轄の組織として、内部監査室を設置しています。
監査役は、取締役会その他の重要な会議に出席し、客観的かつ独立した立場で取締役の職務執行について監査を行っています。
内部監査室は、社内規定「内部監査規則」により経営に関する業務全般の監査を管掌し、経営上避けるべき欠陥の発見と経営能率の増進並びに会社財産の保全に寄与すべく、会計・業務・能率について子会社を含め定期的な監査を行っています。

指名・報酬委員会

取締役の指名、報酬等に関して、手続きの公正性・透明性・客観性を強化し、コーポレート・ガバナンスの充実を図るため、取締役会の諮問機関として指名・報酬委員会を設置しています。
指名・報酬委員会は、取締役会の決議によって選定された3名以上の取締役で構成し、その過半数は独立社外取締役としています。また、本委員会の委員長は、独立社外取締役である委員のなかから取締役会の決議によって選定します。

取締役会の実効性評価

取締役会は、取締役会全体の実効性について、把握、分析及び検証を行っています。
2023年度は、全取締役及び全監査役に対して、取締役会の構成や運営状況に関するアンケートを行い、その集約結果に基づき、取締役会において審議を行いました。その結果、当社の取締役会の構成、運営状況や審議状況は、取締役会が監督機能を果たす体制としては概ね適切であり、実効性は確保されていると評価しました。今後とも、取締役会議長と取締役会事務局を中心に、取締役会の実効性の向上に取り組んでいきます。

役員向け研修の実績

  • 1.
    経営人財の多面評価フィードバック研修

    経営人財としてのリーダーシップ、マネジメント力の強化

  • 2.
    LGBTQセミナー 

    LGBTQ・SOGIに関する正しい知識を得ることで、ハラスメントのない職場環境づくりやDE&I推進の意義を理解し、経営層として貢献できる体制を整備

  • 3.
    心理的安全性勉強会

    職場での良好なコミュニケーションのための基本の一つである「心理的安全性」の重要性を理解し、全社的なベクトルを合せ、全社的なエンゲージメントを向上させる体制を整備

  • 4.
    DXリテラシー人財育成基礎コース

    経営人財として、自社のDXの方向性を思案し、社員に示すことができる体制を整備

役員報酬

企業価値の持続的な向上を図るインセンティブとして機能するよう株主利益と連動したものとし、個々の取締役の報酬決定については各職責を踏まえた適正な水準とすることを基本方針としています。業務執行取締役の報酬は、役位、職責および経験に基づく基本報酬と業績連動報酬等で構成されています。業績連動報酬等については1事業年度ごとに支給する賞与(短期インセンティブ)と中期経営計画を踏まえた一定の期間に1回支給する中長期インセンティブで構成され、一部または全部を譲渡制限付株式(非金銭報酬)の割り当てを受ける形式で支給されます。監督機能を担う社外取締役および監査役については、その職務に鑑み、基本報酬のみとしています。取締役の個人別の報酬額については、指名・報酬委員会が審議をした上で、取締役会に提言をし、取締役会にて決定されます。

取締役及び監査役の報酬等の総額等

役員区分 報酬等の総額(百万円) 報酬等の種類別の総額(百万円) 対象となる役員の員数(人)
基本報酬 業績連動報酬
金銭報酬 非金銭報酬
取締役
(社外取締役を除く)
84 55 22 6 4
監査役
(社外監査役を除く)
31 31 2
社外役員 41 41 6
  1. (注)
    1. 1.
      取締役の報酬額には、使用人兼務取締役の使用人分給与は含まれておりません。
    2. 2.
      報酬等の総額には、当事業年度中に役員賞与引当金及び株式給付引当金として費用処理した役員賞与24百万円(取締役4名に対し24百万円)が含まれております。
    3. 3.
      業績連動報酬は、役位及び業績を測る指標の達成状況等に応じて支給します。また、業績を測る指標には、当社グループの重要なKPIである「連結営業利益額」及び「連結営業利益率」、中長期ビジョン達成に直結する指標である「新製品比率」「海外比率」及び「株式成長率」を選定しております。当連結会計年度における業績連動報酬にかかわる指標の実績は右のとおりです。
業績指標 実績
連結営業利益額 2,073百万円
連結営業利益率 4.4%
新製品比率 6.2%
海外比率 8.5%
株式成長率 85.6%

内部統制システム

内部統制システムの整備

取締役会において決議した内部統制システムの整備に関する基本方針に基づき、当グループの内部統制システムを整備することにより、業務の適正を確保するとともに、財務報告をはじめとするさまざまな情報の信頼性を確保することで確固たる企業価値の確立に努めています。

内部統制委員会

コンプライアンス、コーポレート・ガバナンス等、内部統制を統括する会議体として内部統制委員会を設置しています。社長を委員長として、半期に1回内部統制に関する重要事項および改善事項の確認、適時開示や全社リスクマネジメントに関する審議を行い、内部統制システムの強化および改善に取り組んでいます。

コンプライアンス

考え⽅

コンプライアンス・マインドを全社員で共有するために、「ニチバングループの倫理」を定めています。

ニチバングループの倫理

基本方針

私たちは、「企業は社会の公器」であることを認識し、行動指針に基づく活動を通じて、社会的責任を果たしてまいります。

行動指針

  • 1.
    法令等の遵守

    私たちは、法を守り社会規範に従い、公正で透明な企業活動を行います。

  • 2.
    有用・安全・安心な製品の提供

    私たちは、「品質・安全・環境への最大限の配慮」を第一義とし、当社製品を通じ「顧客満足の向上をはかる」ことにより、お客さまからの信頼を高め、社会に貢献します。

  • 3.
    反社会的行為への断固たる対応

    私たちは、市民社会の秩序や安全に脅威を与える反社会的行為には、毅然として対応します。

  • 4.
    情報管理と開示の徹底

    私たちは、ニチバングループに関わるすべての情報の適正な管理・保護並びに企業情報の適時・適切な開示を行います。

  • 5.
    当社倫理の徹底

    経営者は、この『ニチバングループの倫理』の精神に則り、率先垂範で社内体制を整備し広く周知徹底します。

コンプライアンスの浸透

当グループの倫理実践のための具体的な手引きとして「ニチバングループ行動ハンドブック」を作成し、グループ全社員に配布しています。「ニチバングループ行動ハンドブック」は定期的に見直しを行い、社会情勢や関係法令の変化に随時対応するとともに、教育研修や会議のなかで周知徹底を図っています。また、従業員が時や場所を選ばずに受講することができる各種コンプライアンスに関するeラーニングプログラムを提供し、コンプライアンスの浸透を図っています。

eラーニングによるコンプライアンス研修一覧

  • 産業廃棄物の適正処理を学ぶ
  • リスクマネジメント
  • 最新事例で学ぶ 個人情報保護対応
  • 食の安心・安全を守るコンプライアンス 食品表示偽装編
  • 組織風土を考える 企業倫理・コンプライアンス
  • インサイダー取引規制
  • 下請法入門
  • 景品表示法入門
  • 知財入門 著作権、営業秘密、商標、社名編
  • 独占禁止法入門
  • 消費者トラブルを未然に防ぐ 特定商取引入門

内部通報窓口の充実

「倫理違反相談窓口」と「ハラスメント相談窓口」の2つの相談窓口を設置しています。「倫理違反相談窓口」は、総務部長、監査役及び社外の顧問弁護士を従事者とし、コンプライアンスに関する相談全般の窓口として、法令等の違反やその恐れのある事実の早期発見に努めています。ハラスメント相談窓口は、拠点ごとに担当窓口を設置し、より相談しやすい体制を整備しています。また、ハラスメントへの理解を深めるため、相談窓口担当者の対応力向上のための教育研修を実施しています。

企業活動と医療機関等の関係の透明性に関する指針

2016年10月1日
ニチバン株式会社

当社は、その事業領域が医療機器と医薬品の双方に亘っているという事業実態を踏まえ、本指針策定にあたっては、日本製薬工業協会「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」及び日本医療機器産業連合会「医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドライン」に基づき、以下のように当社指針を策定しましたので、ここにお知らせいたします。

「常に社会に役立つ価値を創出し時代を拓き、ニチバンにかかわるすべての人々の幸せを実現する」ことを企業理念としている当社は、粘着を原点とした製品の研究開発と安定的な供給を通じて、人々の快適な生活をトータルに支え続けることをその使命としています。
その使命を果たすためには、大学等の研究機関・医療機関等と連携し、高い医療ニーズに応えていかねばなりません。
当社は、大学等の研究機関並びに医療関係者の皆様のご協力を頂き、企業活動と医療機関等の関係の透明性を高め、社会からの高い信頼を得られる企業となることをここに表明いたします。

  • 1.
    目的

    本指針は、当社の活動における医療機関等との透明性を確保することにより、医薬品及び医療機器産業が医学・医療工学をはじめとするライフサイエンスの発展に寄与していること、および企業活動は高い倫理性を担保した上で行われることについて広く理解を得ることを目的とします。

  • 2.
    公開方法

    公開方法についてはホームページにて公開いたします。

  • 3.
    公開時期

    2015年度以降の関連情報を、2016年10月より公開いたします。

  • 4.
    公開対象

    公開対象につきましては、日本製薬工業協会「企業活動と医療機関等の関係の透明性ガイドライン」及び医療機器産業連合会の「医療機器業界における医療機関等との透明性ガイドライン」に従います。

リスクマネジメント

基本方針

 事業の継続を危うくする重大な危機に対して、事前に予測・予防措置を実行し、万一発生した場合には被害を最小限に抑え、 再発防止措置を取ることで、危機を適切に管理し、事業の継続・安定的発展を確保しています。

リスクマネジメント体制

総務部が全社的に管理すべきリスクを取りまとめる他、気候変動リスクや環境リスクについてはCSR 担当取締役を委員長とするサステナビリティ委員会を設置し、その分析・検討内容を取締役会に報告しています。また、事業継続に関するリスクについては、サプライチェーン本部長を委員長とするBCP 委員会を設置しています。

コーポレート・ガバナンス体制図

ニチバンでは、コンプライアンス・マインドを全社員で共有するために、『ニチバングループの倫理』を定めています。この『ニチバングループの倫理』を基本に、日々の活動の中で実践していくための具体的な手引きとして「ニチバングループ行動ハンドブック」を作成し、グループの一人ひとりに配布しています。
「ニチバングループ行動ハンドブック」は定期的に見直しを行い、社会情勢や関係法令の変化に随時対応するとともに、教育研修や会議の中で周知徹底を図ることで、グループ全体としてコンプライアンスを徹底しています。

緊急時対応訓練の実施

 従業員および関係者の生命・身体に危害を及ぼすような緊急事態、または企業活動に大きな障害もしくは影響を及ぼすような緊急事態が生じた場合に、迅速・的確な意思決定に基づき対応できるように、「緊急時対応規則」を定めています。具体的な災害発生を想定した訓練として、従業員や社有財産への被害、当社事業所周辺地域の安全および環境への影響を最小化すべく、全社および事業所に緊急対策本部を設置・運用する全社緊急対策本部設置訓練を年1回開催しています。その他、安否確認システムや災害用無線を使用した緊急時対応訓練も実施しています。

BCP による安定供給体制の整備

 「ニチバン事業継続マネジメント規則」には、災害発生時と事業復旧、継続時の各段階で取るべき行動や対応策の指針を定めています。昨今の気候変動や地政学リスクの高まりを受け、原材料メーカーのマッピング、特殊原料・レア原料の調達リスク調査、TCFD シナリオ分析でのリスクへの対応など、サプライチェーン全体にわたるリスクをBCP委員会にて検討し、製品の供給責任を果たすための対策に注力しています。

ニチバングループBCP基本方針 従業員・関係者の生命・安全を最優先に確保する 早期復旧により、お客さまへの製品の安定供給と、事業の継続を確保する 地域社会への支援を行い、社会的責任を果たす

情報セキュリティ

IT 統制の整備

IT(情報技術)は事業戦略に欠かせないものとなっており、IT によって実現される情報システムの巧拙が経営に大きな影響を及ぼすようになっています。IT 統制を整備し運用することで、IT 戦略、開発および運用にかかわる適切な自己診断と監査実践を可能にし、情報システムにまつわるリスクを適切にコントロールしながら、ニチバングループ全体のIT ガバナンスを強化しています。グループIT 連絡会を設置し、グループ会社間で情報共有を行うとともに、各社の独自システムの運用状況を確認しています。

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