社長からのご挨拶

第114期の業績について

代表取締役社長
堀田 直人

平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 当連結会計年度におけるわが国経済は、政府の諸政策により雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな回復基調が継続して個人消費の増加も見受けられましたが、北東アジアの地政学リスクに加えて、アメリカや中国の政策動向への不安感から株価・為替相場に影響が生じ、先行き不透明な状況で推移いたしました。
 このような経済情勢のなか、当社グループは中長期経営計画【NB100】のStage3の2年目にあたり、「重点施策をスピーディーに遂行し『ニチバンの力』を大いに伸ばし高める」ことを基本施策とし、次の3つの施策を推進いたしました。

①500億企業品質の確立
 *世界への事業展開向けたグローバル人財の育成
 *ガバナンス体制を先進的に強化
 *「100周年事業プロジェクト」の推進
②最適事業展開体制の構築
 *メディカル安城工場(先端技術棟)の稼動・運用の開始
 *グループ会社との連携強化による事業拡大
 *重点品目・地域に特化した海外事業拡大施策の推進
③『創造開発型企業』の実現
 *No.1ブランド確立・シェア向上
 *各種開発テーマを明確化して到達目標遵守
 *中長期経営計画【NB100】の後の成長戦略の布石構築

以上の取組みを実施いたしました結果、
売上高は、前連結会計年度比 4.7%増の 462億3千4百万円、経常利益は、前連結会計年度比 8.2%増の 46億2千6百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は、前連結会計年度比 0.8%増の 31億3千2百万円となりました。

 メディカル事業のヘルスケアフィールドにおきましては、大手ドラッグチェーンの業務提携化や一部医薬品、商品の小売価格競争の影響もありましたが、鎮痛消炎剤“ロイヒつぼ膏”シリーズにつきましては、2018年1月に竣工いたしましたメディカル安城工場が順調に稼動し、インバウンド需要の継続及び販売促進キャンペーンの効果もあり、売上は好調に推移いたしました。高機能救急絆創膏“ケアリーヴ”シリーズは、発売20周年キャンペーンを中心とした販売促進活動を展開し、“ケアリーヴ治す力”シリーズの伸張と合わせ、コンビニエンスストアでの販売実績も寄与して、売上は好調に推移いたしました。また、新しい機能によりフィット感に優れたテーピングテープ「バトルウィンWグリップ」の販売をスポーツ用品専門店にて推進し、今後拡大を見込むスポーツ需要対してブランド強化活動を実施いたしました。医療材フィールドでは、医療費削減の傾向により、衛生材消耗品に対するコスト要求は強く、厳しい販売環境でありました。医療現場のニーズを取り入れて製品化いたしました極低刺激性サージカルテープ「スキナゲート」及び穿刺部保護・止血製品“セサブリック”シリーズを医療現場へ提案する活動を進めましたが、売上は前年並みに留まりました。フィルムドレッシング材“カテリープラス”シリーズは、その製品性能に定評を受け、売上は堅調に推移し、手術後の傷あとケアテープ「アトファイン」等の手術後トータルケア製品“アスカブリック”シリーズも新規採用を増やしました。

 テープ事業のオフィスフォームフィールドにおきましては、デザイン性を有するパーソナル向け商品につきましては、インバウンド購買などにも支えられて好調な推移が見受けられましたが、定番文房具としての粘着テープ製品類は、事務用品需要の減少が続いたため依然として厳しい販売環境となりました。このような環境のなか、文房具販売店や量販店、Web通販業者への営業活動に加え、パートナーシップ契約を継続中のスペインサッカーリーグ名門チーム「FCバルセロナ」を活用した販売促進キャンペーンを展開すると共に、新しくキッチン周りやパーソナル需要向けに“Dear Kitchen (ディアキチ)ワザアリテープ”と“プチジョア”のシリーズを営業展開いたしましたが、売上は前年並みに留まりました。工業品フィールドでは国内経済の緩やかな回復基調により、自動車産業向け塗装マスキングテープ製品と、電器製品の製造工程にて使用される電気絶縁テープ類の売上は堅調でしたが、「セロテープ®」や包装梱包用テープ製品及び建築塗装用マスキングテープ製品は競合品の価格攻勢を受けて売上げが振るわず、食品包装用「たばねらテープ」につきましては、天候要因による野菜流通量減少の影響にて需要が伸び悩みました。新製品としては、3月よりコンクリート補修シーリングテープ「せこたん」の販売を開始いたしましたが、フィールド合計で、売上は前年並みに留まりました。

 海外事業におきましては、アジア・欧州を中心に主要国へのマーケティング活動を継続し、海外需要に対応した製品開発を進めるとともに、タイ・バンコクの販売子会社NICHIBAN (THAILAND) CO.,LTD.による販売拡大を進めつつ、高機能救急絆創膏“ケアリーヴ”や止血製品“セサブリック”シリーズなどのメディカル事業製品と、塗装用和紙マスキングテープや関連会社UNION THAI-NICHIBAN CO., LTD.にて製造しております「Panfixセルローステープ」などのテープ事業製品の海外販売を進めております。

第115期の取組みについて

 2018年4月からの第115期につきましては、わが国の経済は、政府の諸政策により雇用・所得環境の改善が進み、緩やかな回復基調が継続して個人消費の増加も見受けられましたが、北東アジアの地政学リスクに加えて、アメリカや中国の政策動向への不安感から株価・為替相場に影響が生じ、先行き不透明な状況であります。
 このような状況のなか、当社グループは、2018年に「創業100周年」を迎えるにあたり、中長期経営計画【NB100】の最終年度の戦略フレームとして「500億企業品質の確立」「人財育成」「創造開発型企業の実現」に取組んでまいります。

 今後とも当社グループの業績向上にご期待いただき、ご指導・ご鞭撻を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

2018年6月

代表取締役社長 堀田 直人

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